コルセットの演習

こんにちは前橋准看です。今日はコルセットの装着方法について学んでいるグループにお邪魔して演習の様子をみせてもらいました。

 

 

今回は圧迫骨折してしまった患者さんへのコルセットの装着を想定して演習していきます。高齢者の骨折で多いのが腰椎や脊椎圧迫骨折というものです。若い人の場合は交通事故や高所からの転落などの強い力が加わった際に圧迫骨折をしてしまうことがあります。一方高齢者は圧迫骨折のリスクが高いんだとか。それはなぜでしょう。
 
高齢者は加齢による骨粗鬆症で骨が脆くなっているケースが多くあります。骨が脆くなると段差でのつまずき、くしゃみ、しりもち等の日常生活で骨に力が加わっただけでも、骨の一部が変形して圧迫骨折になってしまうんです。
 
 

 

今回使用するコルセットは既製品ではなく、患者さんの身体・症状に合うように細かく採寸し、装具技師さんが一から作ったものを使用します。オーダーメイドというやつですね。
 
よく考えてみれば一人ひとり体つきが違います。既製品だとサイズが合わず、本来の効果が得られないケースもあります。今回は先生のお父様用に作られたコルセットを使用したので、生徒にはジャストフィットしていなかったのですが、人によって身体つきが違う点や、装具技師さんが作る装具が唯一無二の逸品だということを知ることができました。
 
 

横になっている状態からコルセットを装着します。健康な人ならすぐに装着できるかもしれませんが骨折していると身体の自由がきかないし、患者さんが身体を動かす際に感じる痛みもなるべくないようにしたいですよね。

 
いつも通り、先生のお手本を見せてもらいます。
 

 

先生はスムーズにこの状態まで進みました。患者さんの体重移動や力の加え方に注意して、最小限の動きと力で装着してるようです。これなら患者さんへの負担も少なくてすみそうです。
 
 
先生の実演と、教科書のポイントを頭にいれて生徒どうしで実際に装着してみましょう。
 

 

 

 

ここの骨の辺りまで覆うように装着できるといいそうです。

 
 
試行錯誤しながら装着完了。「ちょっとズレてるみたいよ」と先生からアドバイス。確かによく見ると中心から少しずれているようです。
 
本来はこのように正中線にコルセットの正面が合うように装着します。そして胸というか脇の辺りに指1本分の隙間があるくらいが目安の締め方です。
 

装着してみての感想はちょっと窮屈に感じるけど、身体がピンと伸びる印象があったそうです。装着して生活するのは大変かも知れませんが、骨が変形したり、疼痛を和らげる効果がありますので早くよくなる為にも装着することの理解を患者さんに得られるようにします。

 
 
【子ども叱るな来た道だ、年寄り笑うな行く道だ】なんて言葉があります。
今はなんてことないシリモチだって高齢の方には大変危険なことなんですね。いつかは自分たちも年を取り様々なリスクを抱えるわけです。
 
子どもを看護する際にも同じことが言えます。子どものデキナイ・ワカラナイはしょうがないこと。自分もそうだったし、病気や怪我は子どもを不安にさせるのだから、まずはその不安な気持ちに寄り添いましょう。
 
看護者として患者さんの立場になって何が辛いのか、どうしてもらったら嬉しいのか常に意識していたいですね。
 
今週はこの辺で!
次の更新もお楽しみに。