洗髪演習

こんにちは前橋准看です。今日は2年生による演習の様子をお届けします。看護学生がどんなことをしているのか覗いてみましょう。

 
【洗髪演習】字から分かるように患者さんの髪の毛を洗います。洗髪は入院患者さんにとって清潔を保つ目的だけでなく、入院中に感じている不安な気持ちを和らげる効果もあります。
 
 
自分ではなく、他人、しかも健康な人ではなく入院されてる患者さんを洗います。
生徒たちはどんな事に気をつけて洗えばいいか一緒に考えてみましょう。
 
 
今回は車椅子に乗った患者さんのケースを想定して洗髪を行っていきますね。
 
首元にタオル巻いて、その上からケープを巻きます。この時、きちんとタオルが隠れるように巻いて隙間から水が漏れ伝うのを防ぎます。患者さんには「少しきつめに巻きますね」と声掛けをします。声を掛けずにいきなりきつく巻いてしまうと患者さんが驚いてしまうかもしれません。
 
準備が整ったら、患者さんの車椅子を洗髪台まで移動します。
 
車椅子に乗った患者さんの場合、気を付ける点があります。それはフットレスト(足を置く場所)を畳んで足を降ろすことです。このまま車椅子を進めたら患者さんの膝が洗髪台に当たってしまいますよね。
 
フットレストから足を降ろせばその分、膝と洗髪台の間に空間が確保できます。どの患者さんを援助する時も確認しなければいけませんが、特に身長のある患者さんの場合は注意が必要です。
 
 
実習室から見える赤城山がきれいだなぁと思った次の瞬間
「問題です(ジャジャン!)洗髪の時のお湯の温度は何度にすべきでしょうか?」
先生から不意打ちの出題です。

みんなの心の声が聞こえた気がしました。
実は各看護の処置によって、決められた温度があります。
洗髪は○℃で足浴なら○℃のような感じだそうです。
 
色々勉強していると、どれが何度だったか混乱してしまうんですよね。
 
「自分の中で曖昧だと思うことは、教科書で調べて正しい知識にしておこうね」と先生からアドバイスがありました。先生が急にしてくる質問って後でテストに出たりしすよね。きっと大事なポイントなんだと思います。
 
 
 

処置や援助を行うとき、ゴム手袋をつけているケースがあります。手袋ごしだとお湯の温度がよく分からないので、肘の内側にお湯を当てて温度を確認するのがいいようです。指先だと、事前に触れていたものの温度に影響を受けるので、正しく温度が分からないそうです。

 
 
患者さんは肌が敏感になっていたり、温度の感じ方が鈍くなっている方もいます。患者さんからもっと熱くして、冷たくしてと要望があった場合は洗髪で基準とされる範囲の中で温度調節をします。ちなみに洗髪では40~41℃が基準です。
※教科書によって温度の基準がわずかに異なることはあります。
 
きちんとした基準を理解した上で、臨機応変に看護を行うことが大切ですよ。
 

そういえば、赤ちゃんの沐浴演習のときもお湯の温度は肘の辺りで確認していましたね。
別の演習ですが、あのケースは○○だったけど、今回もそうなのかな?それとも違うやり方かな?という風に自分の中で選択肢が増えてくると知識がついた事を実感できて楽しいですよね。上の写真の学生は、前橋高等看護学院に進学した准看卒業生です。現在、高看3年生で看護師資格取得を目指しています。
 
彼の頭の中では准看で学んだこと、准看護師として働く中で身につけたこと、そして高看で学んでいること、たくさんの引き出しを持って看護に臨むことができています。正しい知識は私たちの選択肢・可能性を広げます。
 
\みんなも准看の次は高看においでよ/
受験生のみなさんにも、学ぶ楽しさを前橋准看で感じていただけたら嬉しいです。
 
 
 
正しい知識を身につけて、常に相手の気持ちに寄り添うことができれば、
【基準通り】と【柔軟な対応】という相反するものでさえ、両方抱えて進めます。そこが看護の醍醐味というか看護の腕の見せ所のひとつなのかもしれません。
 
 
 
次は正しいコルセットの巻き方をお送りします。
次回もお楽しみに。