静脈注射演習

准看護師も注射が打てます

 

 
こんにちは、前橋准看護学校です。
前回は皮下注射の演習でしたが、今回は静脈注射の演習です。この演習では静脈(血管)の中に針を刺入します。「静脈注射」というと馴染みがありませんが、実は点滴も静脈注射の一つなんです。聞いたことのない医療用語も、実は私たちの実生活に溶け込んでいるものって結構あるんですね。そう考えると医療・看護を少し身近に感じませんか?
 
 
それでは静脈注射の様子を見ていきましょう。
 
デモンストレーション

まずはデモンストレーションです。事前の講義で習った内容を復習しつつ、教科書だけではわかりにくい動きなどは、先生のお手本を目の前で確認します。
頭で覚える講義と、体で覚える演習。色々な方法で新しい知識・技術を身につけていきます。

 
 

 

 
皮下注射の時にも書いたのですが、指示書に従い、正しい患者かどうか(同姓同名の間違いを防ぐため)。正しい薬剤かどうか(似ている名称の薬剤の間違い防止など)注射を打つ前と、刺入時、その後に注意を払うのは今回も同様です。
 
 
 
 
今回も注射演習用のモデルを使います。静脈内注射は血管に刺入するので血管を模した管と、その中に模擬血液が流れているものを使用します。
 
 
 
モデルの上腕あたりに、長いマカロニのようなものが巻き付いています。
これは【駆血帯(くけつたい)】といって、腕に巻きつけ うっ血させて静脈を浮き出させます。注射を打つ前に駆血帯を巻かれた事がある人も多いはずです。
 
 
 
駆血帯は両端が末梢(指先側)ではなく中枢(体側)を向くように結ぶそうです。これは両端が注射を刺す場所の邪魔になったり、注射針に触れて針が汚染されるの防ぐためです。

看護職や医療職の人たちの世界では“あるある”な話題だそうですが、勤務外でも、他人の腕の血管が目に入ると「この人は注射しやすそうだなぁ」「この人はどうやって注射しようかなぁ」と考えてしまう事があるそうです。街中であなたの腕を見つめている人がいたら、もしかしたら看護職の人かもしれませんね。
 
 

駆血帯により浮かび上がった血管の中から、最適と思われるものを選び、刺入します。
選び方の根拠や方法は事前の講義と演習中に先生からレクチャーがあります。
皮下注射の時は、刺入部位をつまんで針を刺しやすくしていました。
静脈内注射では皮膚を手前に引っ張り、血管が逃げないようにします。
病院で注射をしてもらう時は、あっという間に終わる感覚ですが、実は細やかな技術が繰り出されていたのですねぇ。改めて看護職の方の技術に感動しました。
 
 

針先が血管内に入ると、注射器内に血液の逆流があるか確認します。

「血液の逆流」という字からは、何かよくない事のように思われるかもしれませんが、
これは、針がきちんと静脈内に入っている証なので、あっていいことなんだそうです。
 

血液の逆流が確認できたら駆血帯をそーっと外し、注射器をしっかり固定し薬剤をゆっくり注入します。
 
静脈注射は血管に注射をするので、筋肉注射や皮下注射と比べると薬の効きも早いそうです。その性質から救急時の処置や薬の量が多く必要とされる時に行う処置です。
 
 
どこに刺してもいいわけではなく、最適とされる血管を選び、かつ正確に血管内に刺入する必要があるので緊張しますが、上手に処置できると安心しますね。
 
 
グループに分かれて演習を行うので、生徒どうしでアドバイスをしたり、問題解決をしていきます。
 
すぐ声を掛けられる位置で先生が見守ってくれているので安心して演習が行えます。
 
 

看護技術はどこか一つの点でピタっと区切りがつくものではなく、一連の流れとして捉えなくてはいけません。日頃の患者さんの様子を観察し、処置をする時、その後と受け持つ患者さんに寄り添うことが大切です。たとえ演習中であっても本当に患者さんと接するように処置をしていきます。
 
【看護】とは
「看」=手をかざし、よく見る。
「護」=付き添い、大切に守る。
という言葉からできています。
誰かに寄り添い、その人の命や生活を支える。看護職として自分も誰かを支えたいという気持ちのある方は、前橋准看で看護について学んでみませんか?
 
ちょっと心が動いたという方、もう少し詳しく話を聞いてみたい方。
いつでもご相談ください。