ベッドメイキングの演習

 

 

 

こんにちは前橋准看です。今日は1年生のベッドメイキングの様子をお届けします。

 
 
ベッドメイキングというとホテルや旅館の客室のピシーっとシワのないシーツを思い浮かべる方が多いと思います。客室のベッドメイキングは宿泊客がリラックスして休めるように清潔や安全を保つことを主たる目的としています。では看護業務ではどうでしょう。


看護業務でのベッドメイキングの対象は患者さんですよね。患者さんが横になることを想定すると、どんなことに注意すべきなのでしょうか。患者さんにとって、入院中、ベッドの上が生活拠点になります。
 
看護者がベッドメイキングで目指すのは、患者さんが安心安楽に過ごすことができる環境作りと、シーツの清潔を保つことで抵抗力の下がった患者さんを、二次感染等のリスクから守る役割があります。
 
例えばシーツのシワ。私たちはシワがあってもその上でなんなく寝起きができると思います。しかし、自分の意思で移動や寝返りができない患者さんや、皮膚が弱くなっている患者さんにとって、シーツのシワが大きなリスクになります。
 
シワがあると皮膚にズレが生じその部分が圧迫され褥瘡(じょくそう)ができてしまいます。褥瘡というのはベッドや車椅子などに接触する皮膚が圧迫されて血流が悪くなり、皮膚・皮下組織・筋肉等が損傷することです。
 
たかが「シワ」といっても、先述したように患者さんには大きなリスクとなります。そしてこれはほんの一例。私たちにとってなんでもないと感じるものも、患者さんとっては怪我や感染につながるものがあるということです。看護学生として正しいベッドメイキングを学ぶのは患者さんの療養生活の安全を守ることにつながるのです。
 
 
ベッドメイキングの役割などが頭に入ったら、実際に身体を動かして覚えます。今回も先生たちのデモンストレーションからスタートです。
 

デモンストレーションを見ていて思うのですが、先生って本当に上手なんです。私のような非看護職の人間が見ても「上手い」と感じるほど素早い手さばきと無駄のない動きできれいなベッドが仕上がりました。
 

先生という職業柄、上手と言われることが少ないかもしれませんが、私は声を大にして「うちの先生たちは上手です」と言いたいです。そういう先生たちがそろっている看護学校は前橋准看です。

その先生たちの技をこんな近くで見て学べます。そのまま分からないポイントを確認して、実際に動きながら正しい方法を身につけていきます。


 
ベッドメイキングは一般的にはペアで行います。そのため、看護学校の演習でもクラスの人とペアを組んで行います。自分だけができてもいけません。息を合わせ、お互いの技術、スピード、知識を合わせて取り組みます。
 
医療や看護はチームで行います。たった一人の優れた人物だけではなく、互いに支え合って、患者さん救います。医療ドラマなどでは主人公の天才的手腕にクローズアップしますが、最近はその周りでチームを支える人たちの様子も描かれることが多いように感じます。
 
チーム医療・チーム看護という言葉を聞いたことがあると思います。医院や病院も一つのチームです、看護学校もまた一つのチームと言っていいかもしれません。さらに学年、クラスと小さな単位が集まっています。そのチームの最小単位が演習を行う際のペアなのかもしれません。ペアで上手くいかないことは、それより大きなチームでも上手くいかない気がします。
 
上手くいかないこと、息が合わないこともあると思います。でもここは看護学校です。こうした失敗を失敗のまま終わらせるのではなく、失敗を経験に変える場所が看護学校であり、私たち教職員の役目でもあります。
 

分からないことはすぐに聞ける。

 
生徒ひとり一人に寄り添った指導。
 
どんな時も優しく見守っていてくれる存在が前准の先生たちです。
 
 

 
演習中、いきいきとした生徒と先生の表情がとても印象的でした。